『ただいまー』
愛華と放課後デートを終え、家に帰った。
リビングに集まっている、母さん、父さん、兄貴。
「湊。ちょっと来なさい」
『え…なに?』
重たい空気…。
「パパの転勤でアメリカに行くことになったの」
『……は?』
「今週末には、この家を出るわ」
『な…!!嫌だよ、俺』
「湊、仕方ないんだよ…」
『そんな!!やっと…やっと愛華と幸せになれると思ったのに…!アメリカなんて…遠すぎる!!』
「すまない、湊」
「ごめんなさい…」
『……─っ。わかった』
俺は部屋に入った。
『…っ…あいっ…か…』

ごめんな。
お前の傍に…いられない。