「──それで、なんの話でしたっけ?」

「大阪解体です」

「ああ、それ」

「私もその一員として、解体される覚悟です」

「覚悟? やっぱり水に濡らして来たんだ」

「これはゲリラ豪雨の仕業です」

「変に勘違いして貰いたくないが、透けてるよ。下着」

「きゃ」

「きゃ、じゃないでしょう。それに今更隠しても」

「そうですよね」

「そうだけど、隠しておいてくれますか。興奮するかもしれないから」

「わかりました」

「そうそう、そうやって腕を組んでいて」

「こうですか」

「うん、それでいい」

「はい」

「──それで?」

「私の方としましては、貴方の了解がとれれば、それでいいのです」

「もしかして、説得してるの?」

「納得を心掛けています」

「へえー、大したもんだ」

「ありがとうございます」

「ところで、そろそろきちんと教えてくれないか? 大阪解体って、ナニ?」

「やり方は簡単です」

「私がやるの?」

「スイッチは貴方が持っています」