「怜兄も優兄も紘兄も大事なの…。 比べることなんか、できないぐらい…。 私を守ってくれてるだけで嬉しいの…。 大切にしてくれてるだけで、私は幸せ…。 だから、自分達の存在の大きさに気づいて…。 自分が何もできなくて悔しいだなんて、思わないでよぉ…。」 「……。」 「私は優兄と紘兄がいてくれるだけで、いいの…。」 涙を流しながら言葉を出す優衣に、俺は立ち上がり、抱き締めた。