「何見とれてんの?」



隼人が笑いながら
私のほっぺをつまんだ





でもすぐに笑顔が消えた


「なんで頼ってくんねぇの?
俺じゃだめなの?」





ごめんね
心配してくれてたんだ



「違うの
私がダメなの」



「?」




隼人は意味が分からないという
顔をしていたけど

私はベンチから立った




「私がみんなにちゃんと
言いたいことが言えるようになるまで
今日みたいな心配しなくていいよ


まだ今はみんなに
全部をぶちまけることが怖いから」




そんな日が来るのか
分からない


永遠に来ないかもしれない



だけど、隼人に心配ばかりかけたくないから
少しだけきついことを言った