そろそろ帰ろうかと思った時
声をかけられた




「愛理?」






それがとてつもなく
あたたかくて
心が少しだけ安心した



「隼人」




なぜか名前を呼んだだけなのに
自然と顔はゆるみ笑顔になっていた






「どうした?こんな夜中に」


隣に座り
いつもより小さな声で聞いた



「ただ、風に当たりたかっただけ」


「もしかして寝れなかった?」


「うん。隼人も?」

「そう、俺も

あいつら、いびきうるさくてさ」



「あははっなんか想像できる」




みんなといるの隼人は
いっつも笑顔で
元気に笑う


だけど今の隼人は
ふっと顔を緩めるだけ


でも、それがすごくきれいだった