「……どういうこと…?」

やっと重樹に聴けたのは、その一言だけ。
まだ全てを飲み込めてはいない。

さくらが俺を?

まさか有り得ない…!!

さくらには彼氏だっているし。
俺は前に一度フラれてるし。
一つのベッドに二人で居ても何があるわけじゃないし!!

絶対無いっ!!

『さくらさんは暁が間違いなく好きだと思うんだけどなー?』

「ない!有り得ない!」

『そうかなー?』

「そうに決まってる…!」

確かに。

好きになってくれたらいいなと思った事もある。
好きだったのも事実。
今も大切に想ってる。

だけど…

『うーん?暁がそこまで言うなら俺の勘違いかな…?でもだったら、直接聴いてみたら?』

「…聴いてみるって…?」

俺の事、好きかなんて聴けないだろ…?

『どうしたの?って聴いてみたら?』

「………。」

…だよな?

聴くのに勇気はいる。
フラれた時は普通に戻れたけど…
これで嫌われたら…?