「どう思う?つ…月」

件の招待状を手に、学食でダージリンティーを口にするのは水無瀬 遥(みなせ はるか)と白神 月(しらかみ つき)。

月は天神学園の生徒会長、遥はこの学園で『皇帝』と呼ばれる権力者。

共に学園のヒエラルギーの上位に位置する生徒だ。

「ふぅむ…」

招待状を手にし、盲目の瞳で文面を見つめる月。

その光届かぬ瞳に何が見えたのか。

「まぁ…問題ないんじゃないかしら」

月は招待状を机に置いてコロコロと笑う。

「確かに…悪意あるならばもう少しやり方というものがあろうしな」

余裕ぶった台詞を吐きつつ、ティーカップを傾けながら。

(クリスマステロ超こぇえぇぇっ!何そのネーミングセンス!)

我らが皇帝は恐怖に内心震え上がるのだった。