また明日も会えるというのに。 まるでもう二度と会えないかのように、彼女は何度も振り返りながらその場を立ち去って行く。 「……うざっ」 そんな彼女を見て、蜂谷は眉間にしわを寄せ言葉を吐き捨てる。 「……て言うか、あんたも帰ったら?」 彼女の姿が完全に見えなくなると、蜂谷は間髪入れずに言った。 「蜂谷が帰ったら、俺も帰る」 にこにこと笑う俺に、蜂谷は心の底から嫌そうな顔をした。