「ここまでって約束だっただろ?」
優しく言うと、彼女は「もう~」と甘えた声を出しながら、細いからだをくねらせた。
蜂谷にとって、目の前に俺がいることや、いけ好かない女子が甘ったれた態度をとることが、どうにも癪に障ったようで。
「……バカみたい」
蜂谷は顔をしかめ低い声で呟いた。
俺を挟んで2人のあいだに一触即発の空気が漂ったけれど、
「じゃあ、また明日な」
俺が彼女ににこりと微笑み、強引に帰したことで、その空気はすぐに流れた。
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