あたしが一所懸命に抵抗していると、廊下からコツ…コツとヒールの音が近付いてくる。
それに驚いたのか、先生は咄嗟にベッドから降りてあたしに布団を掛けた。
ガチャ……―――
入って来たのは……
「近藤……先生……?」
現れたのは、あたしのクラスの副担任の近藤朝美(コンドウ アサミ)だった。
彼女はあたしを見るなり、ベッドに駆け寄って来て「大丈夫なの?」なんてすごく心配されてしまった。
その言葉を聞いたとき……後ろめたいような気持ちがあたしを占めた。
(なんであたしが後ろめたくならなきゃいけないのよ!悪いのは全部アイツでしょ……?)
あたしは、何も悪いことなんてしてない。