そう思うと、顔まで熱くなってきて、恥ずかしくなり顔を手で隠す。


そんなあたしを切なそうな目で見つめる先生。


「隠すなよ……もっと見たい」


そう言ってあたしの顔の前にある手をどかそうとする先生。


なかなか力を緩めないあたしを見兼ねて、あたしの手の甲にキスを落とした。


「ひゃっ……!」


驚いてあたしが力を抜いた瞬間に、狙ったかのように手を退かす。


するとあたしの真っ赤な顔をじっくりと先生に見つめられてしまった。


「……見ないで下さい」


困ったように先生に懇願すると、先生は下を向いてしまい何か呟いたが、あたしには聞こえなかった。


「……?」


あたしがこの時、先生の呟きを聞いていれば、あんなことは起こらなかったはずなのに……―――