ガタッ











……やっちゃった。












聞きすぎてつい、扉に体重を
かけてしまったあああ!







「誰かいるのっ?」








葵の声だー


もうここは…
正直に行くしかないっ!













「あっ…ごめん!いやっ、誰かいるのかなって思ってさ…」








言い訳見苦しいー!







「えっ、鈴?」





「こっ、これ葵に渡してって!はいっ!……じゃあ私先に帰ってるねっ」



「ちょ!鈴?!」












さっきのてがみを渡して走って自分の教室まで行き、
鞄を掴んで全速力で下駄箱まで降りた。















「情けないぃー」


肩で息をしながら
校門へ向かう。