何より、透哉からの眼差しが
ものすごく羨ましい。







同じ双子だからこそ妬んでしまうし、欲しくなるし、
鈴を誰よりもすきだ。






他のものは譲ることができても、透哉は譲りたくない。





鈴は透哉のことを幼なじみと見ていることはわかっている。
それに、晶先輩の誘いを受けたとき、
鈴は本当に嬉しそうだった。
だから言えなかったのもあるが、
そのまま晶先輩を好きになればいいとも思ってしまった自分がいる。







ホント最低だ。










葵は脱衣場を出てリビングにむかった。





だけど、改めて自分がどれだけ透哉が好きか知れたし、
振り向かそうと思った。



















―――――絶対、振り向かそう。





葵はかたく心にちかった。