映画館の出口に向かって
歩きだす。
「…っ!」
…やっぱり、痛いと思ったら、
足を見ると、慣れないヒールを
履いたからか靴擦れをしていた。
「どうしたの?」
先輩が私の異変に
気付いて振り向く…
「あっ、いや、何でもないです!」
もう6時をすぎた。
デートもこれで終わりだろうし
大丈夫だろう…
「ちょっ!大丈夫じゃないじゃん!
足から血もでてるし!」
うっ…。
やっぱり気付くよね…
「あっ、ホントに大丈夫ですよ!どうせ帰れますし、」
「ダメだって!そうだ、
近くのカラオケ屋で
友達がバイトしてるんだ!そこで休もう。」
「えっ!」
先輩は答えも聞かず、
映画館を出て友達が
バイトしているというカラオケ屋に連れて来られた。