もし出来なければ、夢は諦めろ。


お父さんの話は、あまり私にとって有利な内容ではなかった。



「実力がなければ、すぐに駄目になる。それはどんな仕事だって変わらない。失敗すると分かっている事を、みすみすさせる訳にはいかないんだ。……父親として」



だけど、お父さんの言う事に納得はできた。


……三年間、自分を演じる。

簡単な事じゃないのは、想像するだけで分かる。

それでも私はーーー



「分かった。やる」



賭けてみたいと思った。

何より、お父さんに私の夢を理解してほしいから。



「頑張れよ。やり通せたら、私はお前の夢を一番に応援する」



お父さんの手が、優しく私の肩を叩いた。