「俺の得意料理、焼おにぎり」 「お、美味しそう…」 こんがりと焼き色がついたおにぎりと、お店に売っているように美しいだし巻き卵、オクラとミョウガの和え物、等々。 今日も色鮮やかな食卓だ。 「料理、上手いんですね…」 「そう?どれも簡単なものだけど」 頭にタオルを巻いて、汗を滲ませながら皐月が言った。 私のために、作ってくれたご飯。暑いキッチンで、汗をかきながら作ってくれたご飯だ。