「なっちゃーん?お風呂入ってないのー?遠慮しなくていいんだからねー」




お母さんの声に、私と先生は慌てて同時に返事をした。




「さて、Tシャツはこの裏にあるのよ!っと…ホレ、どれでもどうぞ」




先生はカラーボックスを押し退け、色褪せたTシャツを何枚か引っ張り出した。




「なんか、一昔前って感じですね」




私が言うと、先生は悪かったわねと笑い飛ばした。


そして、こう言った。




「だからナツ、あんたも泣いていいんだよ」