「私ね、入院中、ナツのお母さんとベッドがお向かい同士だったの。


ある時、食事にトマトが出てね。お互いにトマト嫌いだってことが発覚して、それがきっかけで仲良くなってさ。お互いに退院しても年賀状くらいはやり取りしてたんだ。




私のこどもは生まれたその日に死んじゃって…


数年後、ナツがご両親を亡くしたことを知った…


なんか、ずーっと、あんたのことが頭を離れなくてね。


だって、私のこども、今も生きていればナツと同い年よ!すごいでしょ」


「先生…それって…先生がいくつのときの話?」


「…17だよ」