「ご、ごめんなさい、私、勝手に…」


「…いや…ごめん。ナツ」




先生のその言葉を聞いて、見てはいけないものを見てしまったような気がした。


だが、先生はその年賀状を優しく手に取ると、懐かしそうに眺めたのだ。




「こんなふうに、ナツに知らせるつもりはなかったのよ…」




先生の瞳に、私が映った。




「…私ね…ナツのこと、赤ちゃんの時から知ってるんだ」


「…私の…ことを?」




先生は微笑んで、ゆっくりとうなずいた。


そして、隠していたわけじゃないんだけれど、と先生は話し出したのだ。