汗で濡れた背中が冷えていく。 だけど、私の心臓は走った直後のように激しく脈打ち、熱い血が再び体をかけめぐった。 「ナツー、ごめんごめん!客がきてさ。押し入れのカラーボックスの裏に夏物が…」 「せ、先生」 しゃがみこんだ私を見下ろすように、先生が立っていた。 「それ…」 先生は私の持っているそれが何であるか、すぐにわかったようだった。