「…意外」
「何がー?あ、ベッドも自由に使っていいからね。シーツはちゃんと新しいのにしてあるから」
「なんか、女の子らしい部屋ですよね。いい匂いするし」
「はぁ!?失礼な!私にだってそうゆう時代があったのよ」
過去形になっているじゃないですか、と言おうかと思ったがやめた。
フカフカのベッドに腰掛けた途端、不意に眠気が襲ってきたからだ。
案外、私も疲れてしまっていたらしい。
「眠そうな顔して…夕飯には声かけるから、好きなようにしていていいよ」
先生が言い終わる前に、私は目を閉じてしまったようだ。
ゴロンと転がったベッドは、やっぱりいい匂いがした。