夏恋は運良く倒れなかったが
しゃがんだまま意識がなくなっていた。

‥‥‥‥‥‥‥‥。

「お‥‥お‥おい!!!」

ん‥‥!!誰?誰か声かけてる?
意識が戻ったけど

力が全身に入らない。

「生きてるか‥?」

生きてます。生きてます!
答えたいけど口が開けない。

でも、見捨てられたくない。
誰かわかんないけど‥‥

「‥た‥‥‥す‥‥け‥て」

「え?ごめん。電車がきて聞こえない。」

「た‥‥す‥‥け‥て‥」

「たすけて?お前いま、助けてって言ったか?」

あたしは力を振り絞ってうなずく。

「ああ!わかった。わかった。うーんと‥‥‥」

なに?な‥‥
また意識が‥‥

力使いすぎたのか‥‥な‥‥‥。