「……せやな。たしかに関係あらへんわ」
「それをわかってて誰が話すかっつーの。オレだってそこまでバカじゃねぇよ」
「……せやな」
関西弁女はそう呟くと、メガネをかけてイヤホンを差してなにか音楽を聴きはじめた。
……関西弁女のメガネ姿って、なんか新鮮だな。
普段あんまり見ないせいか、関西弁女が関西弁女じゃないような気がする。
……って、オレはなに考えてんだか。
「……兄ちゃん」
兄ちゃん??
「……兄ちゃんの仇、絶対取ってみせる」
そう呟いた関西弁女はそっと目を閉じて、なにかを思ったような顔をした。