「……お前が決めたコトなら、オレはもうなにも言わない」
「……ありがとう。でも兄ちゃんのコトは、死ぬまで絶対忘れんって約束する」
「当たり前だ。兄ちゃんはたったひとりの家族なんだ。……忘れたら寂しいだろ」
「……そうやな。兄ちゃんのコト忘れたら、兄ちゃんが寂しがるな」
「そうだ。だから絶対に忘れちゃイケない」
「ああ、絶対忘れんよ。……だって兄ちゃんは、あたしの"家族"やから」
「ああ」
「……兄ちゃんは、今のあたしを見てどう思っとるんやろ」
「え??」
「……きっとあたしのコト、笑っとるんやろな」
「そんなコトない。笑ってなんかねぇさ」