病院に運ばれてからしばらくして、桐沢は目を覚ました。

くるみは意識を失っていただけで特に異常もなく、すっかり元気だった。



「……バカやなぁ。勝手にひとを殺すなや」

「だってぇ、妃菜ちゃんすごくケガしてたから……」

「……あたしなら大丈夫や。そんなに心配せんでもええよ」

「うん……でもほんとによかったよ。大丈夫??」

「大丈夫や。……心配かけて悪かったな」

「ううん……無事でよかった」

「……ありがとうな、くるみ」

「え??」

「……ずっとそばでついてて、くれたんか??」

「うん妃菜ちゃんが心配だったから。……後は森橋くんも」