「やっと行く気になったか。とりあえずおとなしくしてるんだ。わかったな??」
「……わかった。ちゃんと病院に行く」
「くるみも意識失ってるから、一応病院に連れて行くぞ」
「……ああ。そうやな」
「なぁ、お前ほんとに大丈夫か??」
「……アンタこれが大丈夫やと思うか。こっちは痛いんやから」
「ったく……ムリはすんなよ」
「……ああ」
桐沢は小さく笑った。
でもその笑みは、やっぱりつらそうだった。
「あっ妃菜ちゃん!!大丈夫!?」
「……なんや。くるみか」
「よかった。……なかなか目を覚まさないから起きないかと思ったよ」