「っ……くるみ」
もっと早く来てやれなくてほんとにごめんな……。
「……許さん」
くるみを傷つけたアイツを、あたしは絶対に許さん。
兄ちゃんとくるみの分、しっかりお返しさせてもらうで。
あたしはくるみをコンクリートの上に置くと、ゆっくり立ち上がって口を開いた。
「なぁ、アンタそこにいるんやろ。いるならとっとと出てきたらどうや」
「……ご名答。よくわかったね??オレがここにいるって」
その声と同時に出てきたのは、あたしがずっと憎み続けてきたアイツとその仲間たちだった。
……やっとやな。
やっと出てきたんやな……。