「心配させたくねぇんだろうよ。……それだけアンタを信用してるってコトだ」

「信用??」

「ああ。……しっかり支えてやれよ」

「……うん」



オレは屋上を出ると、教室へと戻った。

……アイツなりの覚悟が、兄ちゃんの仇か。



女のくせによくやるよな。

そこまでするってコトは、相当そいつに腹立ってんだろうな。



「妃菜ちゃん、お菓子食べる??」

「……ありがとう」



お菓子を無表情で食べるアイツを見て、オレはアイツが今なにを考えてるのか気になった。

そしてそれと同時に、早都美の悲しそうな視線も感じた。