「……ぜってぇ、許さへんで」

ヤベッ!!こっちくる!!



オレはとっさに階段の影に隠れた。

階段を降りる音がする。



「……ふう」

行ったか。



「なにしてんだ、お前」

「森橋くん!!」

「つか関西弁女はどうした??」

「……妃菜ちゃんなら、今出てったよ」

「そうか。じゃあ入れ違いになったのか」

「……妃菜ちゃんは、危険を犯してまでお兄さんの仇を取ろうとしてる」

「え??」

「……あの人を見つけるまで、自分の命を危険にさらしてるの」

「あの人??」

「妃菜ちゃんのお兄さんを、殺したひと」