「……そうか」
「あたし昔な、アイツに約束したんや。……アンタのコトはあたしが生命(いのち)賭けても守ったるって」
「……そうなのか」
「あたしが毎日ケンカして帰った時、アイツだけはいつもあたしを遠くから見てたんや。……決して声をかけるコトなくな」
「……それって」
「そうや。あたしがヤンキーやったからみんなあたしに近づかんかったん。……アイツ以外、わな」
「……え??」
「アイツはみんなが寝た後に何回かあたしのトコロにきたんや。……せやけどあたしはずっと寝たフリしてたんや。アイツと気まずくなったからな」
「……アンタはよかったのか、それで」