「そうや!!たしかに妃菜の言うとおりや。あたしはひとりになるのが怖かったんや。でも妃菜がいなくなってから気づいたんや。……あの時みんなよりもアンタといたほうがよかったってな」
「……なんでそう気づいたんや」
「妃菜が施設を出ていってから気づいたんや。……妃菜がいた日常がすごく楽しかったコト」
「……楽しかった??」
「そうや。たしかに妃菜はヤンキーやからケンカばっかりやったけど、それでもいつだってあたしのそばにおったのはアンタやったから」
「…………」
「それであたし実感したんや。……アンタがいない日常が、あんなにも虚しいモノやったんやってコト」
「……そうか」