「どういうコトだ??」
「妃菜ちゃんはこっちにくる前までずっと施設で暮らしてたコトは知ってるでしょ??」
「……ああ」
「施設で暮らしてた時は、今よりももっとひどかったの。毎日ケンカばっかりしてたし」
「……そうだったのか」
「妃菜ちゃん一回だけ乱暴事件起こしたコトがあってね。……それで警察行きになったコトもある」
「え??」
「でもそれは、同じ施設で暮らす友達が危ない目に遭ったからなの。……それを助けようとして、あんなコトしたの」
「…………」
「妃菜ちゃんは施設の友達の中でその子が1番仲良くてさ。ほんとの兄弟みたいだった。だから許せなかったんだと思う」