「っ……兄ちゃんに会いたいんや」
兄ちゃんに会いたい……か。
アイツ表ではなんともないような顔してたけど、ほんとはすげぇ寂しかったんだな。
……あの関西弁女が泣くなんて、オレには想像できないコトだった。
いつもクールで無愛想でなに考えてるかわからなくて。
でもほんとは誰よりも優しいヤツだって知ってる。
平気なんて言ってるけど、全然平気じゃねぇじゃん。
強がってるなんてアイツらしくねぇ。
オレたちにはなんでも話せる気がするなんて言ってんなら、その弱さ受け止めてやるからなんでも言えばいいんだよ。
くるみだっているんだから。