「なんだよ」
「……ほんとは寂しいの、かな」
「さぁな」
「……オレは妃菜ちゃんのコト、なんにもわかってなかったんだな」
「今さら気づいたのか??」
「……妃菜ちゃんのコトなんにも知らないのに、簡単に好きなんて言っちゃダメだね」
「今さら気づいても遅いっつーの」
「……そうだね」
「……帰るぞ」
「そうだね」
オレたちは泣きじゃくる関西弁女を横目に見ながら、気づかないフリをしてそのまま帰った。
「……ただいま」
家に帰ってベッドにねっころがると思い出す、アイツの泣き顔。
なんでだか頭から離れてくれない。