「青く晴れた空の元、こうやって第56回の我が校の体育祭が行うことができたのもみなさんの………」
開会式のよくある校長の話を聞きながら、空を見上げる。
雲一つない絶好の体育祭日和!
これは、最高の写真日和でもあるのだ。
やはり、学生を撮るなら
元気で明るい感じを思う存分出せたような写真を撮りたいと思うもの。
そのために欠かせないのはやはり天気だ。
晴れていると
撮られている本人まで明るくなれるからだ。
が、みんな一生懸命な校長の話など聞かず
「ここで、こうなって…太鼓…でこうで…」
「ここはこうやって、こう言って…」
みんな、自分たちの係の仕事の最終確認。
その中で……なんか、一人オーラが違う人が
「絶対優勝、絶対優勝、絶対優勝、絶対優勝……!!!!」
…絵美さーん。
最終確認しなくていいのかい?
それじゃ、決意表明になってます!
絵美はテンションが上がってしまったのか
「絵美、絵美こわいからっ?!」
隣の絵美にそう小さい声で言ったけど
「なに言ってるの?!…絶対優勝すんのよ…。」
全く聞く耳を持たず。
もう、放っておくことにした。
今日の絵美を怒らすと
とんでもないことになるから…
一、二年のマネの子達、無事帰ってくることを祈っている!