はずだった。
当たらないはずだったんだが。
「じゃあ、今年の体育祭実行委員は澤野秀と伊藤蘭で決定!はい、授業おわり!」
なんでこうなるの~?!
先生絶対めんどくさかったから
あみだにしたんだよ。
「蘭、なんか実行委員なってしまったけど…まぁ、よろしくな。」
前の席の秀が後ろを振り返りながら言ってきた。
「あぁー。なんかなっちゃったね。んま、よろしく。」
これから一ヶ月、実行委員として
頑張るしかない。
「蘭、ドンマイだね~。まっ、頑張ってね。手伝いはしないけど応援くらいはしてあげるから。」
見事な毒を吐きながらうちの席に来たのは
言わずとも分かるであろう、絵美だ。
「応援だけじゃなくて手伝えーっ!あっ。そういえば絵美はなに係りになったの?」
実は、実行委員以外の人たちも
パネル、競技、応援、放送に分かれて
仕事をするのだ。
ちなみに、応援は男子のみだから女子はマネージャー。
「あたしは応援マネ。それなりに頑張るよ~っ!」
姉さん、やけに気合入ってますね。
まぁ、最後だからなぁ。うちたち三年だし。
最後の体育祭。
絶対成功させるぞ~!!