うちって葵君には極力弱いんだなぁ。

とか考えながら


左手にはギュッと目をつぶった葵君を

ぶら下げて物音のしたであろう方向に進む。



「ら、らら蘭ちゃん!…大丈夫なんか?」


「うちは、ららら蘭ちゃんじゃありません。まだ、なにも出てきてないよ。」


今のところなにも異常はない。


「そっか~。ほな目開けとこ。」


そう言って葵君が目を開けた瞬間



ガサゴソッ



そんな音と共に

真っ赤血塗られた足が姿を現した。