「だぁぁっ!もう、こんの確信犯め!」


そう言いながら、覗き込んで来た葵君の頭をポカッと一発殴る。



「いってぇーっっ!!」


殴られたところを抑えながら、葵君は
なんで殴られたのかを理解できていないから、頭上がハテナマークで埋まっているのが一目瞭然だ。




「ほら、はやく写真現像するよ!」


恥ずかしさを隠すためと、早く写真を見たいのとで葵君を急かす。



「あーいよ。まったく、頭殴ることないやろーっ!」



やっと復活した葵君は「あいたー」なんてつぶやきながらのこのことこちらに近づいて来た。



「で。どーやって現像すんの?これ。」


初めての現像のようで、キラッキラした目でうちの作業を見つめてくる葵君。
…そんな目で見られても…。




「こうやんのよ。」


ちょっと、得意気になったうちは
着いて来て、とでも言わんばかりに
準備を始める。