そう思っていたのに、
美少女は何故だか俺たちの前で立ち止まった。


「あ、西川だー」

広瀬が美少女に言った。


……まさか知り合いか?!


あまりの衝撃に俺が呆けている内に、
2人は会話を続けていた。



「だってさ、松浦どうすんの?」

「え、何が?」

突然、広瀬が話を振ってきた。

聞き返すと、美少女が怒った。


「アンタね、
人の話ちゃんと聞きなさいよ!」

「あ……ごめんなさい」

顔のいい人の怒りは迫力がすごい。


「別に怒ってないし、
謝らなくてもいいけど……」


語尾を濁らせてる美少女に代わり、
広瀬が喋りだした。

「弁当買いに行くぐらいだったらさ、
西川が晩飯作るから食いにこないかって」


「え……っ?!」


……そんな誘いを受けていたなんて!