でも違った。

 いつもなら回ってくるはずの手紙は、私をすっ飛ばし、違う方向へと飛んでいった。

「えっ」

 思わず声が出た。

「ん?何か?」

 先生が私の声に反応する。

「あっ、いいえ。なにも」

 声が裏返りそうだった。

 もしかしたら間違ったのかも知れないと思いながら、手紙の行方をじっと見ていたけれど、回ってくる様子はなかった。その後も、姫佳からの手紙は回ってくることはなかった。

 頭の中は「どうして・・・」そればっかりだった。


 でも頭の片隅では思っていた。


 もしかして、除け者にされている?・・・と。