「ただいまー」

 母が両手に買物袋を持って、帰ってきた。

「あら?寝てなさいって言ったのに。」

 私を見るなり、母は苦笑いをした。

「なんか寝れなくて。」

「体調は?平気なの?」

「うん。」

 小さく頷いた。帰ってきてからは、痛みはほとんどなかった。

「じゃあ、明日は学校行けるわね。」

 母が言った言葉に、胸がちくっと痛んだ。

「そう……だね。」




 明日なんて来なければいいのに……