「体調悪くて動けなくなってたから、かわりにきたんだけどダメだった?」

 元基先輩は逆に聞き返した。

「いえ。委員長、西野さんの鞄お願い」

 そう言って、無事鞄は元基先輩に渡された。

「ありがとう、授業中断してごめんねー。」

 元基先輩は、そう言いながら扉を閉め、教室を出て来た。

「すみません。」

「謝ることないよ。ってか鞄すっごい重たいけど、何入れてんの?」