「OK。クラスはそこでいいの?」

 元基先輩はそう言いながら、2組を指さした。

「はい。」

 そう答えると、颯爽と教室へと入って行った。

「失礼しまーす。朱莉ちゃんの鞄取りに来たんだけど。」

 元基先輩は先生に話し掛けるわけではなく、クラス全体に話し掛けるように言った。

「元基うるさい。」

 優奈先輩は頭を抱えていた。