「顔色悪いよ?かわりに取ってきてあげよっか?」

 元基先輩が言う。

「そんな、悪いです。」

 両手と首を左右に振って、遠慮した。会ったばかりの先輩に迷惑はかけられない。

「いいのいいの。元基、行ってあげなよ。」

 優奈先輩が元基先輩の背中を押す。

「えーっと、何ちゃんだっけ?」

「西野朱莉です。」