姫佳に私は勝てない。きっと誰も私を助けてはくれない。

 とりあえずきちんと謝ろう。話しを聞いて貰おう。気が変わるかもしれない。

 そんなことばかり、考えていた。

 私には姫佳に立ち向かうことは、考えられなかった。

 誰かと喧嘩をすることを避け、面倒な争いから逃げ、皆に良い顔をしてきた私は、初めて自分が戦う側になった。