少しだけ歩のことを信用してもいいのかもしれないと思った。こんな風に教えてくれるのだから。 メールがあっただけで予想が出来て精神的に受けたダメージが少なかった。 だからなのか、あまり辛そうな顔をしてなかったみたいで姫佳が「面白くなーい」と聞こえるように叫んでいた。 姫佳は悪びれる様子もなく、楽しんでいるようだった。気にしないようにしていたけれど、やっぱり気になって気になって、耳だけは鮮明に研ぎ澄まされていた。