お母さんに助けて欲しいと思う反面、あったことを話して悲しませたくない。きっと娘がいじめられてるなんて思いたくないだろうから。

「熱は?」

 心配そうにおでこを触るお母さん。

「ないと思う」

「とりあえず、このまま病院行こう。車できてるからそのまま行こう」

「うん」

 行きたくない。行ったら何もないのが分かってしまう。でも行かなければ・・・。