「朱莉がこんなに思いつめるなんて・・・想像してなかったから。」

「想像?反対の立場になって考えたら分かると思うよ。どれだけ嫌か。」

 何故だろう。歩には普通に話ができた。私恐れているのは、姫佳だけなんだろうか。それとも、歩の話し方が前と同じからなんだろうか。

「死なないでよ。そんなこと・・・。」

「これくらいじゃ死ねないから安心して。」

 ハンカチを手首から外して渡した。

「ありがとう。でも中途半端なことしないで。どうせ今からまた教室でなんかするんでしょう?」