「杏里様はお元気ですか?」


「おかげさまで…赤ん坊もスクスクと育ってます」



二人でコーヒーを飲みながら、杏里の話。



「本当にこの間まで、こんなに小さくて、泣き虫だった杏里様が嫁がれて、母親なるなんて…年月の流れとは早いです」


富田さんの瞳は懐かしい色に染まっていた。



「・・・俺は悪い男です…。でも父親になるからには心を入れ替えて、この先3人で生きていきます…」


「杏里様をよろしくお願いします…栗原さん」



先に職を探さなくてはーーー・・・