「こうすれば、綺麗に見える。こうすれば、皆が好きって言ってくれる。媚びた絵になってるの」 私はくるっと先生に顔を向けてみた。 にっこり微笑んだ。 「アナタの絵は自由で、とても美しいの。」 「……自由、ですか。」 「自分を持ってる…って、言った方が今のアナタには良いかしら?」 クスッと口に手をあて笑う。